介護

【在宅介護】介護保険での居宅介護支援サービスの種類と内容

管理人のyamato(@YamatoHlb)です。

今回は、本業として勤めていた経験のある介護系のお話です。

同居していようと離れて暮らしていようと切り離せない社会問題となっている両親の介護ですよね。

介護保険での居宅介護支援サービスをうまく活用して、介護してもらう側も介護する側もなるべく負担を少なくして生活していきたいですよね。

ということで、今回は介護保険における居宅介護支援サービスの種類やその内容をご紹介したいと思います。

わりと身近にある話題だと思いますので、参考になれば嬉しいです。

居宅介護支援サービスとは?

居宅とはつまり「家、自宅」の意味です。

yamato
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なので家での介護支援サービスと捉えてくださいね

居宅介護支援サービスを受ける為に必要な手続きは市町村により異なる部分が多少ありますが、下記のような流れが一般的です。

介護保険申請の流れ

  1. 各市町村に介護認定申請
  2. 市町村から対象者の自宅への訪問調査
  3. 対象者の介護状況の確認
  4. 要予防・要介護の決定(審査会)
  5. 決定通知(介護保険者証の配布)

要予防・要介護認定がつくことで対象者に対し、担当のケアマネージャー1人必ずつきます。

そのケアマネージャーがサービス内容の調整や提案といった総括的なケアを担ってくれます。

その居宅介護支援サービスには、大きく下記の3つの種類があります。

それではそれぞれがどのような種類サービスか、どのようなサービス内容となっているのか、等を詳しく解説していきます。

通所系サービス

通所系サービスとは、専門の介護職員のいる施設へ通って受けるサービス全般です。

通所とあるので通うサービスなのはイメージしやすでしょうが、通い先の施設ではどのように過ごすのでしょうか?

介護施設に通うと言ってもその種類も様々です。通所系サービスには以下の3種類があります。

それぞれ解説しながらご紹介します。

通所介護(デイサービス)

この中で1番よくよく耳にするのがデイサービスなんて人も多いのではないでしょうか?

基本的には朝から夕方まで1日利用するのがデイサービスの特徴の1つです。

おじいさんやおばあさんの学校と言うとイメージしやすいかもしれないです。

サービス内容

事業所により異なる部分は多かれ少なかれありますが、1日の流れを簡単に記載します。

  1. デイサービスでの1
  2. 送迎車が利用者の自宅へお迎え
  3. 健康チェック
  4. 簡単な体操
  5. 入浴
  6. 昼食
  7. レクリエーション
  8. おやつ
  9. 簡単な体操
  10. 送迎車でご自宅へ帰宅

こんな流れが一般的です。

レクリエーションや運動は個人の自由ですので、利用者が出来ることや好きなものをやっている人が多いです。

経験豊富な職員さんがトイレの声掛けや転倒の危険のある方の見守り等を常時行なっておりますので安心して活動を楽しむことができます。

通所リハビリ

名前の通りリハビリをしに通う格好になります。デイサービスとの大きな違いは、基本的には半日の対応です。

利用者は老人なのでジムほどハードなトレーニングはしませんが、筋力の維持や可動域を広げるための訓練を行います。

利用者個人個人の目標に沿った運動プログラムを担当の理学療法士や作業療法士が指導してくれます。

骨折等で一時的にリハビリをするべき人が利用することが多いですが、主に要予防の方の利用が多いです。

短期入所介護(ショートステイ)

短期入所とありますが、簡略化して言うとデイサービスのお泊まり版という感じです。

利用者の家族が旅行や仕事、冠婚葬祭等で数日間家を開けなければならない等の家族の事情で利用する人もいますが、定期的に家族の負担を軽減することを目的に利用する方も多いです。

日中の過ごし方はほとんどデイサービスと変わりません。

入浴は毎日入らない人も季節によっては多く見受けられる印象です。

訪問系サービス

続いて訪問系サービスです。訪問系サービスとは、利用者のご自宅へ介護者が伺いお手伝いやリハビリ等を行ってくれるサービスです。

こちらも通所系と同様にいくつか種類がありますので、大まかな特徴を解説しながらご紹介します。

訪問介護サービス

訪問介護サービスとは、利用者の自宅にヘルパーが訪問して利用者のできないことをお手伝いするサービスです。

通所系サービスには行くのに躊躇いがある利用者や、独居の利用者にニーズが高いサービスです。

利用者の家族としても、利用者が自宅にいても家族側の負担が軽減されるので助かるサービスの1つと言えるでしょう。

訪問リハビリサービス

訪問リハビリサービスとは、利用者のご自宅へ理学療法士や作業療法士が訪問し、必要なリハビリやマッサージ等を行うサービスです。

利用者により住環境も生活様式も異なる為、利用者それぞれの生活に必要な動作などを確認しながら必要なリハビリを行なっていきます。

目標を立てることで、運動能力の維持や向上を目指し、住環境を確認しながら適切なアドバイスをもらえますよ。

訪問看護サービス

訪問看護サービスとは、病状の確認やバイタルチェック等が必要な利用者の為、あるいは医療処置が必要な利用者宅へ看護師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等がご自宅へ訪問するサービスです。

多くは地域のケアマネジャーから依頼をうけ、利用者の主治医からの訪問看護指示書が発行されてから訪問がスタートします。

病気や障害を抱えながら在宅療養する方は、介護保険または医療保険を使用して、訪問看護が利用できますよ。

高齢者の場合は内服管理が必要な認知症の方や、日常生活動作(ADL)が低下したことにより、ひとりで入浴が困難、あるいは入浴時に病状の観察が必要な方が訪問看護を利用するケースがほとんどです。

訪問入浴サービス

訪問入浴サービスとは、利用者がご自宅の浴槽に入れない場合の為のサービスです。

訪問入浴を行う専門の事業所が浴槽を自宅へ持って来て、バイタルチェクをした後に洗体や洗髪をしてくれます。

何度か現場に居合わせたことがありますが気持ち良さそうですよ

対象となるのはわりと寝たきりの方や、認知症状が強い方、自分で洗体や洗髪ができない方です。

必ず複数人できてサービスをしてくれるので安心して任せられますよ。

環境整備系サービス

環境整備系のサービスは主に利用者の自宅での生活や、利用者が外出時に移動手段の手助けになる福祉用具をレンタル・購入してもらうサービスです。

介護保険での福祉用具のレンタルや特定福祉用具購入の対象となるものは別記事でまとめましたので、ご確認下さいね。

介護保険での福祉用具貸与・購入の対象項目まとめ

こちらもそれぞれサービスの内容や特徴を簡単に説明します。

福祉用具貸与

福祉用具の貸与は、従来の金額の13割の金額(単位数)で車椅子や介護ベッド等利用者の在宅生活において、動作や移動等を安全に行う為に福祉用具を貸与するサービスです。

特徴としてはレンタル開始前にデモ期間があることが挙げられます。

せっかく貸与してもうまく使えなければお金の無駄になってしまいますからね

利用者の不安を軽減する為、ご家族の介護負担を軽減する為等さまざまな理由で福祉用具を活用している人が多いですが、「手すりがあることで立ち上がれる」、「歩行器があるから歩ける」と言ったように、自分でできることが増加するなど上手く活用できれば利用者の生活がガラっと変わります。

利用者の状態やそのご家族の状況をアセスメントしながら、適切な福祉用具の選定や提案を福祉用具専門相談員が行ってくれます。

また定期的に点検を行ってれますので安心して活用することができますよ。

特定福祉用具購入

特定福祉用具の購入は、レンタルはできない物がその対象になります。

定められているポータブルトイレやシャワーチェアなど肌に直接触れる物が多いです。

こちらもレンタルと同様で13割の金額での購入が可能となります。

市町村にもよるでしょうが償還払いを採用している自治体が多いので、購入時には一旦全額を支払うことをお忘れなく。

住宅改修

住宅改修にはさまざまな種類があります。

それぞれ住環境が異なりますし、ADLも個人差があるので当たり前ですが、必要に応じて手すりを取り付けたり、開戸を引き戸へ変更したり、段差を解消してスロープを作ったり

利用者が独居なら利用者のことのみを考えれば良いですが、家族と同居している場合にはご家族のことも考慮して対応していく必要があります。

こちらも市町村によりますが、特定福祉用具の購入と同様で償還払いが多いです。

まとめ

以上が介護保険での居宅介護支援サービスの種類になります。

居宅介護支援サービスの種類

通所系

通所介護、通所リハビリ、短期入所介護

訪問系

訪問介護、訪問リハビリ、訪問看護、訪問入浴

環境整備系

福祉用具貸与、特定福祉用具購入、住宅改修

在宅生活をそれぞれの利用者がすごしやすくなる為のサービスばかりです。

介護が必要な人は、独居の人も老老介護の人も、家族と同居している人もいます。

そう言った利用者の方々のみならず、そのご家族も安心して生活できるようさまざまな居宅介護支援サービスを活用しましょう。

分からないことや相談したいことがある人は、気軽に担当のケアマネージャーに問い合わせてみると良いですよ。