管理人のyamato(@YamatoHlb)です。
プロフィールにも記載していますが、僕はユヴェントスファンです。
19-20シーズンの総括と来季への期待をテーマにお話を進めていきたいと思います。
ユヴェントスはサッカーファンの大抵は知っていますが、日本ではあまり馴染みのないクラブなのかもしれません。
あのクリスティアーノ・ロナウドが2018年から在籍しているチームです。
それでは今季の総括から始めていきます。
【2019-20 】ユヴェントスの総括
欧州のほとんどの国のサッカーリーグが中断せざるを得なくなり過去に例を見ないほど難しいシーズンとなった19-20シーズンの欧州サッカーでした。
ユヴェントスも例外ではなく、ダニエル・ルガーニ選手やエースであるパウロ・ディバラ選手も新型コロナウイルスに感染してしまう等、とても活動できる状態ではなくなってしまいました。
ユヴェントスの今季の戦績に関しては、リーグ9連覇を達成したものの就任1年目であったマウリツィオ・サッリ監督はCLラウンド16リヨン前後に解任が発表されました。
なぜ解任に至ったのかは現経営陣にしか分からないところですが、直前にU-23チームの指揮官に就任したイタリアのレジェンドでもあるアンドレア・ピルロ監督の昇格という格好で来季の指揮官就任が発表されました。
これは驚きの展開であり、サッカー情報サイト以外のYahoo!ニュースのトップトピックスにもなっておりましたね。
それではここからは19-20シーズンの収穫と課題をまとめて行きます。
19-20シーズンの収穫
- ディバウドの共存が可能になった
- ペンタンクールの成長
19-20シーズンの課題
- サッリ・ボールが浸透しなかった
- 怪我人の多さ
- 失点数が多かった
こんな感じだと思います。
それぞれ解説します。
19-20シーズンの収穫

ディバウドの共存が可能になった
初めに説明が必要ですよね。
ディバウドとはメディアがつくった造語でありディバラとロナウドのコンビを省略したものです。
18-19シーズンはロナウドが加入したシーズンでもあり、チームバランスを重視する指揮官マッシミリアーノ・アッレグーリはディバウドの共存の解決策を見出せずにいました。
結果的にゴール・アシスト共にユヴェントス加入後ディバラは最低の成績だったのです。
さらにシーズン後にはチームはディバラを放出するところでしたがユヴェントス愛を貫き残留してくれました。
そして迎えた19-20シーズンは当初ベンチを温めたこともあったものの、サッリ監督が3トップを採用した為、ディバウドが共存しても結果が出せることを結果で示してくれました。
ペンタンクールの成長
19-20シーズンで1番成長したのが恐らくこのウルグアイ代表ロドリゴ・ベンタンクールでしょう。
サッリ監督はバルセロナへと移籍していったピャニッチ以上に度々信頼を口にしていましたし、中盤のセンターならどんな役割もこなせるクレバーな選手へと成長しました。
若干23歳でもあるベンタンクール選手には今後もずっとユヴェントスで攻守にわたり走り回り、来季以降も中盤を支えてもらいたいです。
続いて19-20シーズンの反省点、シーズンを通しての課題について語ります。
19-20シーズンの課題
サッリ・ボールが浸透しなかった
サッリ監督ボールを保持してはツータッチ以内で細かく繋ぎながらゴールを目指すサッカーを好んでおります。
現にナポリを率いていた頃はボールも選手もよく走り躍動するサッカーはサッリ・ボールと呼ばれ、その攻撃的なスタイルでナポリファンたちを魅了していました。
しかしユヴェントスではなかなかそのスタイルが浸透せず解任の憂き目にあっています。
正直僕個人としてはもう1年サッリ監督の求める選手でのユヴェントスを見たかった気持ちはありましたが、ナポリ時代のような躍動感あるサッカーを見ることはできませんでした。
怪我人の多さ
これは例年のように言われていることであり、2019-20シーズンに限った話ではありませんが、キエッリーニやケディラ等主力選手の長期離脱が多かったです。
ベテラン勢が出られないという点では負の要素に感じがちですが、デ・リフトやベンタンクールやラビオの若手の出場機会が確保できた点をを考慮すると悪い点ばかりではなかったのかもしれません。
失点数が多かった
前任者であるアッレグーリ時代と比較すると守備が崩壊していたと言われても仕方ないかもしれません。
環境の適応に苦しんでいたデ・リフトを使わざるを得ない状況であったのは理解していますが、それにしてもユーヴェらしくない失点の多いシーズンであったことは事実です。
かと言って爆発的な攻撃力があったわけでもなくやりたいサッカーがいまいち示せなかった。
サッリ監督の解任の主な原因はそこにあり、CLで格下と目されていたリヨンを相手にまさかの敗北を喫したことが解任を早めさせたのかもしれないと僕は感じています。
19-20シーズンの課題と収穫を生かす為に「来季はどのような構想なのか」をピルロ新監督のインタビューと共に考えていきます。

20-21シーズンのユヴェントスへの期待と葛藤
新指揮官に就任したのはまさかの指揮官としての経験ゼロのピルロでした。
因みに個人的には、ミラン時代もユヴェントス時代もイタリア代表でも大好きな選手でした。
その為実際のところ、ピルロの指揮官就任には嬉しさと怖さが半々です。
あのジダンでさえカルロ・アンチェロッティを見ながらBチームの監督をしていましたし、ピルロに限らず監督経験がゼロの人物がユヴェントスのようなビッグクラブを率いるのは非常に大変なことだと容易に想像がつく為です。
しかしながらピルロと共に現役時代を過ごしたスタッフや選手もまだ在籍しているのはプラス材料でしょうし、選手時代の圧倒的なリーダーシップも良い方向に働くことを期待しています。
僕の場合選手時代から大ファンだったので余計にですが。
19-20シーズンのピルロの構想とは
当たり前ですがピルロが指導をしているシーンはもちろん、指導しているチームがどんなサッカーをするか見たことがないので、どんなフォーメーションを選択してどのような試合運びをしたいのか興味津々です。
以下は監督就任後のインタビューの一部です。

画像引用:https://juventus-journal.com/archives/53145
――少し情熱的な魂を失い、犠牲的精神が必要だと言いましたね。それは、あなたがユベントスに加入した当時にあったような物ですか?
また、9月19日にはセリエAが開幕するのであまり時間はありません。
あなたが求めていることを選手たちにちゃんと伝えるためにも、この僅かな時間を最大限に活かすための方法をすでに考えていますかは?
「実際その通り、時間がほとんどない。すでに週末には、代表戦のために代表組たちは世界中に散らばってしまうし、来月の9日や10日まで戻ってこない」
「つまり準備期間が、リーグが開幕するまで約10日間しかない。開幕戦までには準備ができている状態にする」
「そのために、あらゆる時間やあらゆる選手たちを最大限に活用しなければいけない。それについて、この数日間に話し合って考えるつもりだよ」
「(アントニオ・)コンテ体制のユベントスに関して言えば、グループ全体の強い結束力や意欲があの時のようなレベルに辿り着ければいいと思っている」
「でも、スピリットに関してはあの時と同じレベルでないといけないね。我々としては、それをこのユベントスにもたらしたいと考えている」
「そして、ハードワークをし、犠牲的精神を持ち、ほかの選手のためにプレーをしたい、というDNAをチームにもたらしたい」
「目標を達成するためには、そうするしか他に方法はないんだよ」
ー現在このユベントスには何が必要だと考えていますか? あなたに似た選手が必要ですか?
「まず、ここ最近欠けていた情熱をもたらしたいね。私が望む戦い方は、君が言ったように、ゲームを支配しながら積極的なサッカーを提案することだよ」
「それは、昨日も簡単に選手たちに伝えたことでもあるんだ。そこで私は『君たちに言いたいことが2つある』。まず1つ目は、『常にボールをキープすること』」
「そして、2つ目は『ボールを失ったら素早く取り返すこと』だとね。これが、彼らに対して伝えた最初の戦術的なことだよ」
「それに、これは私がそうすべきだと信じていることでもあるんだ。だから、これらは頭の中に叩き込んでいなければならないとても大事なことだと考えているよ」
「それから、新たなピルロについてだけど、チームには優秀な選手たちがたくさんいる」
「私のような特性を持っているわけではないにしろ、彼らはそれぞれの特性を最大限に活かさなければならないカンピオーネたちなんだ」
引用:J-JOURNAL
最後に
インタビュー記事は全て目を通しましたが、これは正直良い意味で意外でした。
現役時代のプレースタイルを考えると頭が良くエレガントなプレースタイルを思考しているかと思いきや、チームのDNAを取り戻すこと犠牲的精神の訴えがあったのは嬉しいですね。
思えばスクデット連覇の一発目の指揮官であったのがアントニオ・コンテ、そしてそのシーズンにユヴェントスへやって来たピルロでした。
選手時代も代表チームでも強い信頼を口にしていたのでコンテから学んだものが大きかったのかもしれません。
そのコンテは、来季ユヴェントスのライバルであるインテルの指揮官として2シーズン目を迎えます。
なのでピルロとの師弟対決も楽しみですし、現役時代のミランのチームメイトであったガットゥーゾ率いるナポリやF・インザーギ率いるベネベントとの対戦も楽しみです。
スクデット10連覇のかかる大事なシーズンではありますが、初の指揮官となるピルロには長期政権を担ってもらう為にもフロント陣は過度な期待は避け、現実的な目標達成に向けピルロのユヴェントスに期待したいです。